2015年12月31日
2015年12月31日
善人とは暗い人、悪人とは明るい人…?
善人とは暗い人、悪人とは明るい人…?
新年になりました。
今年もよろしくお願いします。
さて、ここ2~3年の大きな出来事を振り返ってみたとき、
私としては、その経過や内容よりも、
「受け止め方」「反応」の方が気になりました。
それは、自分より多少なりとも「よい思いをしている(と思える)人」をうらやむ気持ちが、
これまで以上に表に出てくるようになった、ということです。
例えば特殊詐欺事件への感想は、
「よくあんな大金を持っていたなあ。あるところにはあるんだ…」
といった言葉が投書などでもよく見られます。
犯人に対しての憎しみよりも、
被害者を羨む気持ちの方が目立って感じられます。
正直な気持ちですから、否定されるものではないのですが、
この気持ちが大きく、また、自覚できなくなってくると、
嫌な風潮になってきます。
例えば、生活保護を受けている世帯に対して、
実状を理解せずに批判する声がありますが、
世論への影響が大きかった印象があり、心が痛みます。
他にも、年金など保障の問題になると「あの世代が優遇されている」と、
世代間で批判になりますし、
結婚や子育て、働き方、社会への参画の仕方、など様々なところで、
羨む発言や、時にはバッシングが見られます。
ヘイトスピーチなど、その最たるものでしょう。
不公平は正されなくてはなりませんが、
「不公平感」から非難し合うのは後味が悪いものです。
「自分の苦しい状況を何とかしてくれ」と声をあげることにはならないで、
「よい思いをしているように見える人」を非難する方向にいってしまうのはどうしてでしょうか。
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新年になりました。
今年もよろしくお願いします。
さて、ここ2~3年の大きな出来事を振り返ってみたとき、
私としては、その経過や内容よりも、
「受け止め方」「反応」の方が気になりました。
それは、自分より多少なりとも「よい思いをしている(と思える)人」をうらやむ気持ちが、
これまで以上に表に出てくるようになった、ということです。
例えば特殊詐欺事件への感想は、
「よくあんな大金を持っていたなあ。あるところにはあるんだ…」
といった言葉が投書などでもよく見られます。
犯人に対しての憎しみよりも、
被害者を羨む気持ちの方が目立って感じられます。
正直な気持ちですから、否定されるものではないのですが、
この気持ちが大きく、また、自覚できなくなってくると、
嫌な風潮になってきます。
例えば、生活保護を受けている世帯に対して、
実状を理解せずに批判する声がありますが、
世論への影響が大きかった印象があり、心が痛みます。
他にも、年金など保障の問題になると「あの世代が優遇されている」と、
世代間で批判になりますし、
結婚や子育て、働き方、社会への参画の仕方、など様々なところで、
羨む発言や、時にはバッシングが見られます。
ヘイトスピーチなど、その最たるものでしょう。
不公平は正されなくてはなりませんが、
「不公平感」から非難し合うのは後味が悪いものです。
「自分の苦しい状況を何とかしてくれ」と声をあげることにはならないで、
「よい思いをしているように見える人」を非難する方向にいってしまうのはどうしてでしょうか。
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2015年12月31日
「境内にやって来る猫たち」に寄せて その58
「境内にやって来る猫たち」に寄せて その58
しばらく前、まだモミジの葉が紅葉していた頃ですが、
猫が木登りしていました。
かつて、生まれて数か月経った頃に渡り廊下の屋根に上って、
下りてこられなくなったことがありましたが、
今は、2階の屋根程のところからも平気で下りてきます。
成長しました、が、上りたがるクセなのか習性なのか、
やることが変わっていません。
しばらく前、まだモミジの葉が紅葉していた頃ですが、
猫が木登りしていました。
かつて、生まれて数か月経った頃に渡り廊下の屋根に上って、
下りてこられなくなったことがありましたが、
今は、2階の屋根程のところからも平気で下りてきます。
成長しました、が、上りたがるクセなのか習性なのか、
やることが変わっていません。
2015年12月01日
掲示板の言葉 2015年12月
掲示板の言葉 2015年12月
やりたいことがはっきりすると
元気も勇気も出てきます
真城義麿(京都・大谷中学・高等学校 元校長)
同校機関紙『大谷』巻頭言 平成10年3月
やりたいことがはっきりすると
元気も勇気も出てきます
真城義麿(京都・大谷中学・高等学校 元校長)
同校機関紙『大谷』巻頭言 平成10年3月
2015年12月01日
やはらかな葉とかたい枝
やはらかな葉とかたい枝
11月の終わりに長野市も初雪が降り、
「ようやく」といった感じで寒くなりました。
木々の葉っぱが散って、ゴツゴツした枝が目立つようになりました。
朝日新聞の一面『折々の言葉』11月22日は、そんな、木と葉の詩が紹介されていました。
高見 順さんのことばです。
「葉はやはらかく 枝はかたい
かたい枝が やはらかい葉をつくる」
鷲田清一氏は、
「苦労を、痛い体験を、幾重にも内に畳み込むなかで、
少しずつではあるが人には芯ができてゆく。
堅い芯ができてようやっと、弱さに震えている他者にも思いをはせること、
重ねることができるようになる。風にそよぐ葉のように」
と、紹介しています。
あまり苦労らしい苦労をしていない僕ですが、
自身と周りを振り返って思うのは、
苦労や痛い体験が、単にそれで終わるのではなく、
堅い芯になってこそ、人にやさしくなれるのだろう、ということです。
不公平・理不尽な体験、受け止め難い事…に出会って、
それがそのまま恨みつらみに終えてしまうのではなく、
「本来はこうであって然るべき」と、
通すべき筋道が見えるようになること。
あるいは「これは、自分の思い通りにならなかっただけだ」と、
同じくものごとの道理が見いだせること。
言うならば、道理が自分の中でハッキリすることで、
理不尽さを見抜いたり、改めるべき方向が見えたり、
自分の都合で物事を見ていたことがわかったりして、
その結果、人にやさしくできるのでしょう。 続きを読む
11月の終わりに長野市も初雪が降り、
「ようやく」といった感じで寒くなりました。
木々の葉っぱが散って、ゴツゴツした枝が目立つようになりました。
朝日新聞の一面『折々の言葉』11月22日は、そんな、木と葉の詩が紹介されていました。
高見 順さんのことばです。
「葉はやはらかく 枝はかたい
かたい枝が やはらかい葉をつくる」
鷲田清一氏は、
「苦労を、痛い体験を、幾重にも内に畳み込むなかで、
少しずつではあるが人には芯ができてゆく。
堅い芯ができてようやっと、弱さに震えている他者にも思いをはせること、
重ねることができるようになる。風にそよぐ葉のように」
と、紹介しています。
あまり苦労らしい苦労をしていない僕ですが、
自身と周りを振り返って思うのは、
苦労や痛い体験が、単にそれで終わるのではなく、
堅い芯になってこそ、人にやさしくなれるのだろう、ということです。
不公平・理不尽な体験、受け止め難い事…に出会って、
それがそのまま恨みつらみに終えてしまうのではなく、
「本来はこうであって然るべき」と、
通すべき筋道が見えるようになること。
あるいは「これは、自分の思い通りにならなかっただけだ」と、
同じくものごとの道理が見いだせること。
言うならば、道理が自分の中でハッキリすることで、
理不尽さを見抜いたり、改めるべき方向が見えたり、
自分の都合で物事を見ていたことがわかったりして、
その結果、人にやさしくできるのでしょう。 続きを読む
タグ :心
2015年12月01日
「境内にやって来る猫たち」に寄せて その57
「境内にやって来る猫たち」に寄せて その57
ここ3~4か月の間、姿を見せなかったグレーの毛の猫が、
本堂の縁側にいるところを見つけました。
しばらく、じいっと境内を眺めていました。

境内を独り占めしている白と茶色の猫が、
寒くなってきて「外出」しないためか、
最近見かけない日があります。
その隙にもとから来ていた猫が帰ってきたのでしょうか。
猫にも人にも「懐かしい場所」でありたいものです。
ここ3~4か月の間、姿を見せなかったグレーの毛の猫が、
本堂の縁側にいるところを見つけました。
しばらく、じいっと境内を眺めていました。
境内を独り占めしている白と茶色の猫が、
寒くなってきて「外出」しないためか、
最近見かけない日があります。
その隙にもとから来ていた猫が帰ってきたのでしょうか。
猫にも人にも「懐かしい場所」でありたいものです。
タグ :猫